(初出:22/07/02)
<ライブレポート>
2022年6月30日(木)、Spotify O-Crest(東京都渋谷区)で、3ピースロックバンド・Seven Billion Dotsのラストライブが開催された。
SOLD OUTとなった会場にSEが鳴り響くと、Ken(Gt.)、Lyo(Dr.)に続いてMasafumi(Vo./Gt.)が登場、
「Seven Billion Dotsです。最後までおれららしいRockをやってくんでヨロシク!」
の号令を合図にオープニングナンバーの「Till The Day」でのっけから全身で感情をぶつけてくる。
「Nightmare」では、クラップやハンズアップでオーディエンスとのコミュニケーションを楽しむと、Kenとサポートベーシスト・永見和也のアンサンブルに思わず体がノッしまう疾走感あふれるナンバー「Play all night long」、ジャーニー感が心地よい「Dive!!」と息つく間もなくアップチューンを続け会場を一体化させていく。
「本当に今日は訪れてくれてありがとう。出る時からもうキてます。自分たちにしかできない音楽、音を超えた想いを届けたい」
とこのライブに込める気持ちを伝えると、
「今日というこのライブに素晴らしい風が吹きますように」
と爽やかなミドルナンバー「春風」へと続いていく。
そこから、Masafumiのギターリフで惹きこんでくる「Maybe I」、「違った道へ進んでも笑っていられるように、メンバーのために」歌った「マイナーロード」と「Flying So High」、強いメッセージ性が込められた楽曲を続ける。
“たった一度だけ叫ぶよ I CAN”(Maybe I)、
“迷っていいんだ 見つけに行くんだ 強くなれるよ”(マイナーロード)、
“胸に抱いてみた理想は 決して間違いじゃないんだ”行け!“”(Flying So High)、
それぞれの曲に込められた想いは、三人が自分を含めた三人それぞれに向けて歌で、音で、伝えあっているように感じた。
Masafumiが「バンドを始めた頃、夢を追うのが辛かった17歳の自分に」向けて20歳のときに書いたという「17のボクへ」を、本人は”つたない”と評すがとても暖かい歌詞を噛みしめるように歌うと、バンドを始めた頃に作った「ただ、、、」では、MasafumiとLyoのアイコンタクトがまるで当時に返ったような印象さえ与えてくれた。
あふれる夢を紡いだラブソング「もしもフィルムに二人だけなら」をしっとりと歌いあげたと思うと、次は一転、タテノリのダンスナンバー「Let’s get the party started」に突入、オーディエンスは声こそ出せないものの腕のスウィングでステージとの一体感をさらに増していく。
Kenのギターリフが印象的な「What Was That!?」から、結果的に最後のリリースとなった「My Light」へと続く。この曲を聴いて彼らのこの先にそれぞれの光が間違いなく射し込むと確信した。
Masafumiは
「みんなそれぞれ日々戦っていて、それは当たり前のことじゃなくてめちゃくちゃカッコイイこと。でもそれをやめたいと思ったとき、今日のライブを思い出してもらって少しでも救えたら」
と優しく語りかけると、ラストブロックに突入。
ラストアルバムのタイトルナンバー「HOPE」では、自然とクラップが沸き起こり、三人もそれに応えるように丁寧に、だがものすごい熱量を込めて届けていく。
ラストはメジャーデビュー曲「Stay With Me」、「この曲でみんなに出会えた」と全身全霊をかけてひと文字ひと文字、一音一音を、ひとつになったオーディエンスとともに噛みしめ本編が終了した。
鳴りやまない拍手に迎えられて再登場した三人は、
「就活してたけど悩みぬいて覚悟を決めて音楽を選んだ。お客さん、スタッフ、音楽を通じていろいろな人に出会えた。音楽とみなさんに本当に感謝しています。この道を選んでよかった」(Ken)、
「ストリーミングサービスには1日2万曲新曲が上がってくるらしい。でもその中でこうやって僕らを見つけて、聴いて、そして来てくれて、本当にすごいことだし感謝しています。(メンバーに)この4年間、すばらしい時間を作り上げてくれてありがとう」(Lyo)、
「19歳の夏にKenとLyoに出会ってバンドを始めて、2人の実家や吉祥寺のスタジオで曲を作ってそれが楽しくて、そこからまた新しい人と出会って、(自分たちの曲が)テレビで流れたりして、メジャーデビューして、初めてがものすごく詰まってた。ここまで来れたのはKenとLyoのおかげ。ステージだけじゃなくいろいろなところで支えてくれた。本当にありがとう」(Masafumi)
と、それぞれ時折声を詰まらせながら感謝を伝えた。
(“No looking back 時が流れていっても No looking back 共に過ごした時間は消えない No looking back 消えてしまうことはない”という)歌詞が今の自分たちに当てはまっている、自分たちにもメッセージが伝わるようにと「No looking back」を披露すると、Seven Billion Dotsの原点とも言える「A Piece of the World」を最後の1曲として、それぞれの4年を音にしてオーディエンスに全力で届けて彼らのラストライブは幕を閉じた。
「さよならじゃない、またね!」と笑顔でステージを去った三人、最後の一音まで自分たちのRockを貫いたSeven Billion Dots、その存在は間違いなくロックシーンに刻み込まれたに違いない。
■ライブ情報
Seven Billion Dots Last Live
6/30(木)東京・Spotify O-Crest
<セットリスト>
- Till The Day
- Nightmare
- Play all night long
- Dive!!
- 春風
- Maybe I
- マイナーロード
- Flying So High
- 17のボクへ
- ただ、、、
- もしもフィルムに二人だけなら
- Let’s get the party started
- What Was That!?
- My Light
- HOPE
- Stay With Me
E1. No looking back
E2. A Piece of The World
■Seven Billion Dots (セブンビリオンドッツ) プロフィール:
2018年2月結成。NYで音楽を学んでいたMasafumi(Vo./Gt.)と、双子のKen(Gt.)・Lyo(Dr.)からなる3人組ロックバンド。結成から半年足らずで、『出れんの!?サマソニ』『RO JACK for COUNTDOWN JAPAN 18/19』のオーディションを勝ち抜き、『SUMMERSONIC 2018』『COUNTDOWN JAPAN 18/19』といった大型フェスへの出演を果たす。2019年「Stay With Me」(TVアニメ『GRANBLUE FANTASY The Animation Season 2』オープニングテーマ)でメジャーデビュー。MusicVideoは再生回数200万回超え。2020年「Maybe I」がTVアニメ『BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS』エンディングテーマに、2021年「MAZICA PARTY」がTVアニメ『マジカパーティ』エンディングテーマに抜擢され、初のワンマンライブをSOLO OUTさせる。
バンド名は直訳すると”70億の点”。それは世界の総人口を表していて、自分たちの音楽を通して世界中の人々と繋がっていきたいという想いが込められている。
▽Seven Billion Dots オフィシャルホームページ:
https://www.sevenbilliondots.com/
▽Seven Billion Dots 公式Twitterアカウント:
https://twitter.com/7bdots
▽Seven Billion Dots 公式Instagramアカウント:
https://www.instagram.com/7bdots_official/
▽Seven Billion Dots オフィシャルYouTubeチャンネル:
https://www.youtube.com/channel/UC1VOOmjgfSHA4HrJNoNHcDw