(初出:24/05/14)
5/11(土)、渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて『NAQT VANE Special Event – Dispersion -』が開催された。
イントロの緊張感と共に、暗闇にともる赤が、かすかに揺らめく。ピアノの音色に、Harukazeの神秘的な歌声も相まって、ダークな雰囲気で始まるオープニングは「Dispersion」。張り詰めた音と共に赤色は光を増していき、一曲目からオーディエンスを一気に世界観へ引き込む。
軽やかなギターで始まるアップテンポの「NOWVERSE」、Harukazeの煽りで会場の熱量が押し上げられていく「Loopers」と、1月にリリースされたファーストフルアルバム『Dispersion』をなぞる構成が徐々に明らかになっていく。
序盤からアップデートされたパフォーマンスを見せつけ、実力派との評価も高い伸びやかなボーカルが生きる「Vanilla Days」へと続く。クールな楽曲のイメージが強いNAQT VANEだが、暗闇に差し込む優しい光を思わせる「Vanilla Days」のような楽曲もまた美しい。
「こんばんはー!!NAQT VANE Special Event – Dispersion – へようこそ!!」と明るい第一声、満面の笑みでMCを始めたHarukaze。
「今日東京じゃないところから来た人?」と聞くと、「大阪!」「福岡!」「宮城!」「北海道!」と次々と声が上がる。中には「中国!」という声もあり、グローバルに広まっているNAQT VANEのファン層が垣間見えた。ファンとのコミュニケーションもひとしきり楽しむと、「次はしっとりめに聴いてもらいたい」と再びパフォーマンスへ。
映画「唄う六人の女」で話題をさらった「NIGHTINGALE」が穏やかに響く。森を思わせるグリーンのライティングから、「puzzle」でステージは再び一気にクールな雰囲気に。
ある種の色気も感じさせるような空気感で会場を魅了し、澤野弘之と息の合ったステージングを見せるHarukaze。アルバムの曲順通りに披露されていくステージだが、その一つ一つはバンド編成ならではの繊細なアレンジを纏い、どれも新鮮な響きで届いていく。
普遍的なメッセージ性も強いデビュー曲「Break Free」では、一言一言を噛み締めるように歌うHarukazeの表情も柔らかく、VANEs(ベインズ/NAQT VANEファンの呼称)に笑顔で手を振る場面も。最後のフレーズ”Live as if today’s the last day to live”は、”今日が最後の日だと思って生きよう”という意味だが、今日のHarukazeはより一層、このフレーズに想いを込めているように見えた。
”挑戦者に追い風を吹かせる”というメッセージを掲げてスタートしたNAQT VANE。
Harukazeは「(人に追い風を吹かせると同時に)自分自身も挑戦者。挫折しそうになる時も、悔しいと思う時もあると思うけど、諦めそうになっても、今日が最後の日だと思ってもう一回挑戦してみようよ、もう一回やり直せばもしかしたらできるかもしれない、っていうのを胸に。この言葉を大切に聴いてくれればと思います」と真剣な表情で語った。
かと思えば、真剣に言葉を受け止めたVANEsに「みんなパフォーマンスはグッと力入って観ると思うけど、MCはね!声出してバイブス上げてこ!」と促し、人懐っこい人柄とギャルな一面も見せた。
あっという間にステージは後半戦、「CHRONIC」「Ditty」とリズミカルで盛り上がる楽曲が続き、ライブならではのコールアンドレスポンスも。「TOUCH」「VANE」とエモーショナルな2曲でたたみかけ、澤野弘之のシンセサイザーも気持ちよく響く「VANE」では、日々の鬱屈とした感情を晴らしていくようなアンセムで会場を沸かせた。
続く「Reminiscing」「Rust」は観る者全員を一気に没入させ、思わず息を呑むような張り詰めた空気を作り上げてメッセージを届ける。この一曲一曲のバリエーションとギャップこそが、NAQT VANEのパフォーマンスの大きな魅力の一つだと言えるだろう。
終盤へ向け怒涛の14曲を披露してきたNAQT VANE。
トータルプロデューサーの澤野弘之は「去年のイベントからあっという間に一年が経って、あの時は曲数も少なくてトークが多かったけど、アルバムリリースを経てやっと音楽をじっくり聴いていただける日が来て嬉しいです」とコメント。
「NAQT VANEは”挑戦”をテーマにやっているんですけど、プロジェクトと言うからにはいろいろな広がりでいろいろな挑戦をしていきたいなと思っていて」と続き、ここで驚きの一言が。「そんな中、また可能性を広げていけるような一人のボーカリストと出逢いまして……」。
「Please welcome, Yunoa!」とHarukazeの呼び込みでステージに現れた新メンバー・Yunoa(ユノア)は、艶やかな黒髪が印象的で、ミステリアスな雰囲気とあどけなさとを併せ持つ不思議な存在感を纏う。
新メンバーの電撃加入に驚くVANEsの中、堂々とした佇まいでステージに立ったYunoaは、Harukazeとのツインボーカルスタイルで新たな「Beautiful Mess」を披露した。
Harukazeの歌声とはまた違うテイストのソウルフルな歌声を印象づけたのち、「アーティストとしてのデビューからまだ2ヶ月ほどしか経っていない」と語りオーディエンスを驚かせた彼女。そんな自身の実力と新たな音楽の可能性を見せつけるかのように「NOWVERSE」ではラップを披露。VANEsをさらに驚かせると同時に期待感を煽り、思わず歓声が起きた。
今後が楽しみになるようなハイクオリティなパフォーマンスを見せた後、この新体制で9月20日に新曲をリリースすることを発表。
また6~7月にはボーカリスト2名で全国のインストアも回るとのことで、新しいNAQT VANEの姿を全国にお披露目していくことになりそうだ。
チームプロジェクトの拡張、新たな可能性を見据え、新鮮な形でまたスタートを切ったNAQT VANE。Harukazeのもつパワフルなボーカルと、Yunoaの特徴的な低音表現のコンビネーションがどのような化学反応をもたらすか、トータルプロデューサーの澤野弘之にはすでに見えているに違いない。
彼らの表現する音楽がもっと多くの人々の心を動かし、大きな熱量を持ったムーブメントとなる日も近いだろう。
なお、『NAQT VANE Special Event ? Dispersion -』は、5月18日(土)23:59までアーカイブ配信だ。
☆「NAQT VANE Special Event – Dispersion -」
日程:5/11(Sat)
会場:SHIBUYA duo MUSIC EXCHANGE
- SET LIST –
- Dispersion
- NOWVERSE
- Loopers
- Vanilla Days
- Odd One Out ※日本テレビ系土曜ドラマ「Dr. チョコレート」挿入歌
-MC- - NIGHTINGALE ※映画「唄う六人の女」主題歌
- puzzle
- Break Free ※日本テレビ金曜ドラマDEEP『消せない「私」-復讐の連鎖-』主題歌
-MC- - CHRONIC ※真夜中ドラマ「わたしの夫は―あの娘の恋人―」OP テーマ
- Ditty
- TOUCH ※MBS ドラマ特区「恋と弾丸」エンディング主題歌
- VANE ※第37 回東日本女子駅伝 大会応援ソング
- Reminiscing
- Rust ※日本テレビ金曜ドラマDEEP『消せない「私」-復讐の連鎖-』挿入歌
-MC- - Beautiful Mess (with Yunoa) ※ASICS「ススメ、自分。- すべての人にエールを- 篇」テーマソング
- NOWVERSE (with Yunoa)
- Unveil
☆配信情報:
『NAQT VANE Special Event – Dispersion -』アーカイブ配信中
※5月18日(土)23:59まで
▽オンライン配信チケットのご購入はこちら
https://l-tike.zaiko.io/item/363966?_gl=12h5l9h_gaNzQ4ODk4NjEwLjE3MTUyNjgxOTk._ga_FWL9MKK8J6*MTcxNTM2MjEwOS41LjEuMTcxNTM2MjExMi41Ny4wLjA
■リリース情報:
NAQT VANE
ファーストフルアルバム
「Dispersion」
▽配信中
https://naqtvane.lnk.to/Dispersion
■Harukaze&Yunoa 全国インストアイベントスケジュール
2024年6月29日(土)
宮城県某所
2024年6月30日(日)
北海道某所
2024年7月6日(土)
大阪府某所
2024年7月7日(日)
愛知県某所
※詳細は追ってオフィシャルサイトにて発表
「9/20(金)ツインボーカル体制初の新曲リリース決定! 6月~7月には全国インストアイベントも」
https://naqt-vane.com/news/detail.php?id=1116455
■NAQT VANE Official SNS
▽Official WEB:
https://naqt-vane.com/
▽X(Twitter):
https://twitter.com/NAQTVANE