(初出:24/09/02)
2018年以来、約6年ぶりの開催となる宇多田ヒカルのツアー「HIKARU UTADA SCIENCE FICTION TOUR 2024」が、9月1日(日)神奈川県・Kアリーナ公演をもって閉幕した。
国内のツアーとしては自身4回目となる本ツアーは、7月13日(土)の福岡公演を皮切りに、約2か月にわたって開催。
日本国内7か所に加え、初のアジア単独公演となった台北公演(2万人動員)・香港公演(2万4千人動員)の計9か所18公演を敢行し、国内外ツアー総動員数は25万8千人と、過去最大級のツアーとなった。
9月1日(日)横浜Kアリーナ最終公演には約18,000人のファンが訪れ、物販やフォトスポットにも開場前から長蛇の列ができるなどの人気ぶりだった。
ステージ上では、どこかに存在しそうな惑星を彷彿とさせるセットや、宇宙船のコックピットのような効果音が開演前から会場に流れ、すでにその世界観に引き込まれそうな様子。
開演時間になると、オープニングの演出ともにスポットライトに照らされた宇多田ヒカルが登場、ファンの間から大きな拍手と歓声が起こり、宇多田ヒカルキャリアの始まりのうちの一つともいえる楽曲「time well tell」で、デビュー25周年を記念したライブが幕を開ける。
「Letters」「Wait & See ~リスク~」「In My Room」と披露、続くMCでは、「みんな、やっとあえたね! 今日はゆっくりしていって」とファンに呼びかける、宇多田ヒカル。
「光 (Re-Recording)」では、赤く強さのこもった照明と共に力強い姿を垣間見せ、「For You」と「DISTANCE (m-flo remix)」をメドレーで披露。「traveling (Re-Recording)」では、冒頭のイントロで観客のボルテージは一気に上がり、サビではコール&レスポンスも。
「First Love」で、より客席に近いBステージに移動し、周辺をファンに囲まれながらのパフォーマンスも印象的なものに。
「Beautiful World」「COLORS」「ぼくはくま」「Keep Tryin’」「Kiss & Cry」と披露、「誰かの願いが叶うころ」で、幻想的な演出と共に歌の世界に引き込まれたかのようなムードの中、前半パートが終了。
後半は、2022年コロナ禍にリリースされた楽曲「BADモード」からスタート。
レインボーカラーのドレスに身を包んだ宇多田ヒカルが登場すると、会場からは再び大きな拍手が。「あなた」を力強くパフォーマンスし、続くMCでは、
「そうか今日が最後だったって突然思い出しちゃった。寂しいな」
「今回は私の25年間を祝ってもらうんじゃなくて、みんなと一緒に歩んできた25年間を振り返ったりお祝いしたり、お疲れ様って言えるといいなと思って。みんなが来てくれないと、できなかったし集まれてこうやって同じ気持ちになれて嬉しいです。ありがとう」
「25年もあれば、いろんなことみんなあったと思うけど、楽しかったこともよかったことも嫌だったことも、全部一歩ずつ同じくらい自分をここに連れてきてくれたと思ったら、悪くないないいじゃんって思えるようになって。生きてると望んだものが必ずしも自分とっていい事だとは限らないし、望まなかったことがすごく自分を成長させてくれたり、何かを失ったりしても… 失ったてことは与えられてたんだなって気づかされたり、失ったものはずっと心の一部になるって知ったり、与えられなかったものも、自分をすごく豊かにしてくれたなってこともわかったし、与えることも喜びとか満たされる気持ちも分かったし。すごく私はいい25年だったなと思うから、みんなもそうだといいなと思うし、これからの25年もいい時間になるといいなと思う。とりあえず今は最高ってことで。みんな、おめでとう!」
とファンに向けたメッセージも。
「何色でもない花」「One Last Kiss」「君に夢中」を披露し、本編が終了。
アンコールでは、最新曲「Electricity」を披露。
最終公演のスペシャルゲストとして、「First Love 初恋」の出演や、「何色でもない花」のコレオグラフ、番組共演などでも交友のあるアオイヤマダ氏と、高村月氏のユニット「アオイツキ」がダンサーとして出演。また同曲にサックスとして参加しているMELRAW氏も登場し、ファイナルならではのスペシャルステージを披露。
MCでは、「次で最後じゃないんだな今日は、今日はもうちょっと付き合ってもらえるかな?」という一言に続いて、最終公演のサプライズで「Stay Gold」を披露。
そしてラストの曲「Automatic」。黄色いソファーに座った状態からのパフォーマンスは、当時社会現象ともなったミュージックビデオを彷彿とさせる演出で会場の熱気は最高潮に。
鳴りやまぬファンから拍手と共に終演し、「HIKARU UTADA SCIENCE FICTION TOUR 2024」は終幕、名残惜しい空気と共に、会場は静けさに包まれた。
なお、本公演の模様は“U-NEXT”にて11月10日(日)16:30から放送予定(詳しくはU-NEXTのページ参照)。
また、本ツアー「HIKARU UTADA SCIENCE FICTION TOUR 2024」の映像商品が、早くも12月11日(水)に発売されることが決定した(※収録内容やパッケージビジュアルなどは後日発表)。
デビュー25周年を記念したベストアルバム「SCIENCE FICTION」に連動した全国ツアーの最終公演地である、このKアリーナ横浜公演を完全収録。さらに、全公演に帯同して収められた貴重なドキュメンタリー映像も収録。
完全生産限定盤には、「Automatic」から「何色でもない花」までのすべてのMV40曲を収録したBDがバンドルされ、ベストアルバム完全生産限定盤と姉妹となるようなスペシャルパッケージにスペシャルブックレットと全公演地のメモリアルチケットも封入予定で、付属CDにはライブ音源が完全収録される予定。
各CDショップ・ECサイトでは9月2日18時より予約受付開始予定となっている。
■「HIKARU UTADA SCIENCE FICTION TOUR 2024 Set List」:
1.time will tell
2.Letters
3.Wait & See ~リスク~
4.In My Room
5.光 (Re-Recording)
6.For You ~ DISTANCE (m-flo remix) ※メドレー
7.traveling (Re-Recording)
8.First Love
9.Beautiful World
10.COLORS
11.ぼくはくま
12.Keep Tryin’
13.Kiss & Cry
14.誰かの願いが叶うころ
15.BADモード
16.あなた
17.花束を君に
18.何色でもない花
19.One Last Kiss
20.君に夢中
21.Electricity ※アンコール
22.Stay Gold ※アンコール 最終公演のみ
23.Automatic ※アンコール
■リリース情報:
宇多田ヒカル
映像商品
「HIKARU UTADA SCIENCE FICTION TOUR 2024」
2024年12月11日発売
▽オンライン、店頭での予約開始は9月2日(月)AM18時以降順次
【完全生産限定盤】
2BD+2CD
ESXL-330~334 18,000円(税抜) 19,800円(税込)
【通常盤】
BD
ESXL-335 6,500円(税抜) 7,150円(税込)
<収録内容>
HIKARU UTADA SCIENCE FICTION TOUR 2024 本編映像
HIKARU UTADA SCIENCE FICTION TOUR 2024 ツアードキュメント映像 ※完全盤のみ
「Automatic」から「何色でもない花」まで全MV40曲映像 ※完全盤のみ
ライブ音源CD2枚組 ※完全盤のみ
■宇多田ヒカル プロフィール:
1983年1月19日生まれ。1998年12月9日にリリースされたデビューシングル「Automatic/time will tell」はダブルミリオンセールスを記録、15歳にして一躍トップアーティストの仲間入りを果たす。そのわずか数か月後にリリースされたファーストアルバム「First Love」はCDセールス日本記録を樹立。いまだその記録は破られていない。
以降、アルバムはすべてチャート1位を獲得。2022年に発表した8枚目のオリジナルアルバム「BADモード」は国内外から高い評価を受け、海外音楽メディアPitchforkにて年間ベストアルバム入りを果たす。宇多田ヒカルの楽曲にインスパイアを受けて制作されたNetflixシリーズ「First Love 初恋」が日本・アジアを中心に大ヒット。
2023年1月19日(木)にはネットイベント「40代はいろいろ♬」を開催した。7月28日(金) 映画『キングダム 運命の炎』主題歌の「Gold ~また逢う日まで~」を配信リリース。翌1か月後には 「Gold ~また逢う日まで~ (Taku’s Twice Upon a Time Remix)」をリリースし、国内外のチャートに上位ランクイン。
2023年12月9日(土)にデビュー25年を迎え、2024年4月10日 初のベストアルバム「SCIENCE FICTION」をリリース。6年ぶりの全国ツアー「HIKARU UTADA SCIENCE FICTION TOUR 2024」開催。