
(初出:25/08/19)
2025年8月15日(金)、新世代ダンス&ボーカルグループ・WE3M(ウィーム)が、初のワンマンライブ『WE3M 1st LIVE “Garrrrrr PARTY”』(読み:ガルーーーーーパーティー。ロゴに起用してる彪の鳴き声とギャルを掛け合わせた造語。メンバー6人でrが6つ)を、OSAKA MUSEにて開催した。
全編英語詞とグローバルな活動で世界を席巻するXG、人気オーディション番組からスターダムにのし上がったHANAの登場などに沸く、日本のガールズグループシーンが大きな変革期を迎えている今、本格始動したWE3M。
メンバーそれぞれが持つ確かなスキルと、HIPHOPとR&Bを軸とする骨太な音楽性を武器に、ダンス、歌、ラップの三拍子でその実力を証明するWE3Mは、メンバーの脱退や追加といった紆余曲折を乗り越え、3年以上の育成期間を経て、現在の6人体制(AN、MANAMI、HINANO、HONORI、MOMOKA、IROHA)に至った。
若くして多くの挫折を経験し、鍛え上げられた精神力から放たれるパフォーマンスは、同年代のグループとは一線を画す落ち着きと、ただならぬオーラをまとう。
グループ名「WE3M」は、“WE”をひっくり返したユニークな組み合わせで、「関西から世の中をひっくり返す」という強い決意を表しており、その言葉通り、地元大阪での活動を皮切りに、SNSを通じて国内外の音楽ファンの間で既に話題沸騰中。
TikTokでは累計2000万再生を突破し、若者を中心に絶大な支持を集めており、また、国内ダンスグループとして初のBeReal.公式アカウントを取得するなど、Z世代のカルチャーにも深く根ざした活動を展開している。
奇しくも、グループ最年長メンバーであるANの誕生日に開催された初のワンマンライブは、WE3Mの、グループにとって新時代の幕開けを告げる産声となった。
■WE3Mが$2F47本のヒップホップシーンをひっくり返す! メンバーの個性と強烈なバイブスが炸裂した初ワンマンライブ「Garrrrrr PARTY」ライブレポート

大阪から全国、そして世界へと虎視眈々と牙を研ぐ女性ヒップホップグループ、WE3M。待望の初ワンマンライブ「Garrrrrr PARTY」は、彼女たちの熱い咆哮が会場全体を揺らす、まさに伝説の始まりだった。
メンバーの脱退や上京という試練を乗り越え、より強固になったWE3Mの決意と、新時代を切り開く彼女たちの才能が凝縮されたライブの全貌を、WE3MのHIPHOP全開なスタイルとメンバーの個性を中心にレポートする。
ライブは、今までのWE3Mのイメージをぶっ壊す、ゴリゴリのHIPHOPスタイルで幕を開けた。1曲目の新曲「style」から、クールでスタイリッシュなパフォーマンスで観客の度肝を抜く。まるで今までとは、別人のように変貌を遂げた彼女たちに、会場は熱狂と歓声に包まれた。
続く「Boundless Motion」でさらにギアを上げ、新曲「glow up」を披露。圧倒的な歌唱力とダンススキルで、ライブハウスの雰囲気は開始からトップスピードに達した。
カバー曲のパートでは、同路線の先輩アーティストであるXGの「.IS THIS LOVE」や「SHOW YOU CAN」を見事に歌いこなし、その実力の高さを見せつけた。一方で、彼女たちのもう一つの武器であるR&Bスキルを活かし、「Heaven’s Drive」や、昭和のヒットソングメドレー「青い珊瑚礁」「(め)組のひと」「セーラー服を脱がさないで」「DESIRE -情熱-」を披露。懐かしさと新しさが入り混じるセットリストは、ライブに深みを与え、観客を飽きさせない。
ライブのオープニングで、観客の度肝を抜いたのは最年少メンバーのIROHAだ。まだ14歳という若さながら、独学でラップを身につけたという彼女が繰り出す骨太な日本語ラップは、会場の空気を一変させた。その圧倒的な存在感とストリート感あふれるスタイルは、まさにWE3Mが掲げる「K-POPではなく、ゴリゴリの日本語ラップで世界を目指す」という野心を体現している。
また、全員でのダンス曲「Lose Control」では、メンバーそれぞれの個性が爆発。ライブならではの空気感と感情が、彼女たちの確かなスキルとカリスマ性によって会場全体を包み込み、観客の熱い視線を集めた。このパフォーマンスの構成は、グループのダンスリーダーであるMOMOKAが担当。フィメールラッパーとしてスキルを発揮したJesy NelsonやBENNIE Kのカバー曲も圧巻で、会場からは惜しみない拍手が送られた。
今回のライブは、メンバーの才能が随所に光る完全セルフプロデュース。楽曲のトラック、リリック、演出、衣装に至るまですべてメンバー自身が手がけている。
ライブ配信や公演で培ったMC力を発揮したMANAMIの巧みなトークで、会場はさらにヒートアップ。巧みなトークでファンとの距離を縮め、ライブ全体に一体感を生み出した。
特に注目すべきは、ビジュアル制作も手がけたHINANOの才能だ。彼女は、今回のライブフライヤーやメンバーのビジュアル制作も担当。ダンスや歌だけでなく、アートやデザインといったクリエイティブな面でもグループを牽引する存在として、今後の活躍にも期待が高まる。
終盤に披露された新曲「ever」は、HONORIがトラックを、ANとIROHAがリリックを担当した等身大の楽曲だ。
上京やメンバー脱退といった、この年代でしか経験できないリアルなバックボーンを、気迫あふれるパフォーマンスとリリックに昇華させた彼女たち。挫折を乗り越えたからこそ放てる本物の輝きが、同年代のファンから熱い支持を集めている理由だと感じられた。
アンコールでは、グループ名の由来である「WEをひっくり返して関西から世の中をひっくり返す」という強い決意を改めて表明。ライブタイトルの「GarrrrrrPARTY」に込められた、新時代を切り開くという彼女たちの秘めたる野心と咆哮が、観客に強く響き渡った。
この日は、最年長メンバーANの誕生日でもあり、メンバーとファンからの「ハッピーバースデー」の大合唱にANは感極まりながらも感謝を伝えた。グループを牽引する存在として決意を語る彼女の姿は、多くの観客の心を打った。
大阪という独自のカルチャーの中で育ち、挫折を乗り越えたからこそ放てる本物の輝き。WE3Mの記念すべき初ワンマンライブは、日本の音楽シーンに新たな、そして強烈なインパクトを与えた。
K-POPとは一線を画す、HIPHOPカルチャーに根ざした日本語ラップで世界を目指す彼女たちの今後の動向から目が離せない。
