”体験”つながりということで、”体験型”「ふるさと納税」を特集している「体験募集.com」がお届けする、「ふるさと納税」最新情報、第8回です。
※2021年公開
戦国時代の幕開け
コロナ禍による税収不足により、「ふるさと納税」における”自治体間競争”が激化するのではないかとの「体験募集.com」の予想が、早くも現実となりました。
まず、前回ご紹介した、「ふるさと納税」制度により、税収の流出が洒落にならない金額になっていた名古屋市。
すこしでも税収をとり戻そうと、令和3年10月から返礼品の点数をこれまでの25倍、約750点に増やし、”自治体間競争”に本格的に名乗りを上げた名古屋市ですが、それから2ケ月。
その驚くべき結果について、報道がありました。
「現状、寄附額は5億円を超えていまして、初年度半分で2億円という予算を組んでいましたので既に2倍以上、3倍に迫る勢いです。想定外です。想定以上です」
出典:メ~テレ『ドデスカ!』竹田のイマネタ!コーナー 21/12/10 「ふるさと納税 名古屋の大逆襲 2カ月で目標2倍以上の5億円超 返礼品2位は「断面」スイーツ」 https://www.nagoyatv.com/news/?id=010325
人口2,327,146人(令和3年10月1日)を誇る、東京特別区部を除けば、横浜市・大阪市に次ぐ全国第3位の人口を有する名古屋市。
興奮気味な担当者の様子からも分かるように、目覚めた巨象は、とんでもないポテンシャルを秘めていました。
ただ、5億の寄付額はすごいのですが、税の流出額(今年度106億円)と比べると、まだ1/20程度。
そのため担当者はインタビューで、来年以降もさらに「ふるさと納税」に力をいれていきたいと抱負を語っています。
また、東京23区における、税の流出額についての報道もありました。
ふるさと納税が浸透する中で、東京23区では今年度、区民税の約5%にあたる計約531億円が他自治体に流出した。多くの人が寄付先を選ぶ年末を控え、区側も新たに魅力的な返礼品を用意するなどして、PRに懸命だ。
出典:読売新聞ウェブサイト 21/12/14 「ふるさと納税で531億円が「流出」…PRに懸命な東京23区「何かしらの対応が必要だ」」 https://www.yomiuri.co.jp/economy/20211214-OYT1T50134/
ちなみに、東京23区のなかで最も寄付を集めたのは、スカイツリーや両国国技館などの名所、江戸時代から続く工房を多く抱える墨田区で、それらにちなんだ返礼品が約699点も出品されています(ふるさとチョイス 21/12/14時点)。
他の22区も、来年以降はこの墨田区のように、地元の企業総動員で、「ふるさと納税」に攻勢をかけるのではないでしょうか。
アイデアで勝負の自治体
攻勢をかけるといえば、地方の自治体もさまざまなアイデアで、「ふるさと納税」を呼びこもうとしています。
こちらは、静岡県御殿場市についての記事です。
御殿場市内のゴルフ場3カ所に設置されたのは、ふるさと納税の手続きができる自動販売機です。
出典:FNNプライムオンライン 21/12/06 「納税の自動販売機 首都圏から多いゴルフ客に狙い 静岡・御殿場市」 https://www.fnn.jp/articles/-/281007
市外に住む人が対象で1万3500円を1セットに、最大で5セットまでの寄付額をタッチパネルから選びます。
そして免許証をかざして本人情報を確認し、カードで入金します。
自動販売機で納税した寄付者は、寄付額の約3割相当のゴルフ場で使えるギフト券をもらえる仕組みです。
また、”記録”を作ることで話題となろうとした自治体もあります。
返礼品数日本一の、福岡県大川市です。
福岡県大川市は、ふるさと納税返礼品を2021年7月時点で2,391点取り揃え、返礼品数が日本一となりました。※2021年7月時点、ふるさとチョイス調べ(全国市町村単位)また、返礼品数は7月以降もさらに追加を続けています。
出典:西日本新聞me 21/12/02 「大川市が、ふるさと納税返礼品数日本一に! さらに、大川家具×EXILE黒木氏のコラボアイテムが12月から返礼品にも登場決定!制作の様子をご紹介!」 https://www.nishinippon.co.jp/item/o/840221/
特に、日本一の家具生産地でもある“家具のまち・大川市”として、国産家具の返礼品を多く取り揃えており、12月現在、国内最大級・約2,500点を誇っています。
大川市は、”返礼品数日本一” という実績をもって「ふるさと納税」のPR資料を作成、マスコミに送付し、いくつかの媒体で記事化されました。
”自治体”自体のPRが肝心
ここからは、すこし宣伝になるのですが…
これまでにない魅力的な返礼品、奇抜なアイデアの返礼品を提供して話題になるのも、もちろん戦略としてありだと思います。
ただ、「ふるさと納税」の基本に立ちかえってみると、返礼品ではなく、”自治体”そのものをPRしていくことが大事なような気がします。
そもそも、「ふるさと納税」は通販ではありません。
「返礼品」ありきで調べられ、返礼品を気に入ってもらっても、肝心の”自治体”名を覚えてもらえなかったら、それほど意味がないのではないでしょうか。
横浜市や名古屋市のようにスケールの大きな自治体は、はじめから、全国規模の知名度を誇ります。
これまで、「ふるさと納税」制度を見て見ぬふりをしていた、名前の通った自治体が、本腰を入れて「ふるさと納税」に取り組みだした今。
小さな自治体が、知名度もないまま、そうしたスケールの大きな自治体と真っ向からぶつかったら、それこそテルモピュライのような戦いになりかねません(参考記事:「ふるさと納税」あるある番外編)。
当「体験募集.com」では、「ふるさと納税」制度を通じて、自治体自体のPRを心がけています。
マスコミ、広告業界にてキャリアを積んだスタッフが、全力でご協力させて頂きますので、PR強化をお考えの自治体様、お声がけお待ちしております!
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「ふるさと納税」参考記事 | 内容 |
総務省 | 「ふるさと納税ポータルサイト」 |
体験募集.com特集 | ふるさと納税【体験型】 |
体験募集.com記事 | ふるさと納税【検索上位リスト:2020年度~】 |